Typora で情報整理

今時はなんでも検索して調べればすむので、情報整理というのはあまりしなくなった。「あれってどうやるんだっけ?」と検索。だいたいそれで出てくるので、めったに困らない。
 それでも、調べたことをファイルにコピーして溜めこむのはなぜか。
 わたしの場合、ブラウザのタブを閉じるためだ。
 いい記事にめぐりあった時、もう用は済んでいても、なかなかその記事を閉じられない。閉じたら二度とめぐり会えない気がするのである。
 タブはどんどん増えていく。

これを、さくっと閉じて、次へいきたい。おのれの執着を満足させつつ、タブを閉じたい。
 なので書いてあることをテキストファイルにコピペして、URL も記録して保存してきた。

Typora に web の記事をペーストする

そういう目的にとても役立つアプリを最近、発見して、感動したのである。
 それが Typora だ。Mac だけでなく、Windows でも Linux でも使える。

🔗 Typora — a markdown editor, markdown reader.

Typora は markdown エディタだ。
 これまでの markdown エディタは、編集画面とプレビュー画面が分かれていたりしたが、Typora ではマークダウンしたそばから文字が整形されていく。ライブプレビューというやつだ。

その Typora に web ページでコピーした文章をペーストすると、html を markdown に変換してくれるのである。

たまたま目についた Yahoo の記事をコピペしてみた。イメージがちゃんとペーストされている。このイメージは、markdown 記法で表示されるのだ。また、文中のリンクも markdown に直されている。
 同じようにリストは markdown の表記でリストになり、h1、h2、なども同じレベルの見出しにしてくれる。table タグのみならず、エクセルの表までドラッグ&ドロップで markdown に整形してくれるらしい。ボールドなどのスタイルも markdown で再現してくれる。

これのなにが嬉しいのか

画像をコピペできるのが嬉しいのだ。
 イメージやリンクをふくむ文章をコピーして、リッチテキストにペーストすることもできる。
 しかし rft とか rftd とか、html、webarchive、pdf というような、それを開くためのアプリがないと役に立たないファイルを作りたくないのである。
 md ファイルは、テキストエディタで開いても十分に可読性が高い。
 こういうふうに、ネットの情報をコピペできて、しかも簡単な形式にしてくれるアプリは、今までありそうでなかったのである。

Typora はエディタとしての機能もかなり優秀なようだ。

🔗 MarkdownエディタにTyporaを超推ししたい件 – Qiita

タブでファイルを開けるし、画像ファイルをドラッグ&ドロップできる。テーマを変えられる。サイドバーにファイルツリーを表示できる。
 それと、Typora はタイプライターモードが使用できる貴重なエディタでもある。タイプライタースクロールというのは、カーソルを書類の中央に固定するスクロールのことだ。余裕のない書類の底に視線を向け続けていなくてすむようになる。
 このモードはとてもいいのだが、わたしの知る限り、Scrivener や Ulysses のような、高価な執筆アプリか、有名なブログエディタ MarsEdit くらいにしか搭載されていなかったと思う。
 クロスプラットフォームというのも入りやすいし、Typora は長文執筆のほうにも大きな可能性を秘めているかもしれない。