【Mac】フルスクリーンにしたアプリのウィンドウにファイルをドロップ

近頃の macOS ではフルスクリーンに対応するアプリが増えた。
 safari をフルスクリーンにしてネットのコンテンツに没頭したり、動画をフルスクリーンにして没頭したり、あるいはもっと生産的なアプリをフルスクリーンにして作業にのめりこんだり。
 MacBook 12 インチのような小さいディスプレイほど、フルスクリーン表示は活躍する。

アプリをフルスクリーン表示すると、そのアプリが広がりながらお隣のデスクトップに移動し、あらたなスペースを生成してそこを占有する。
 これ、痛しかゆしで、ほかのアプリのウィンドウを呼び出そうとすると、隣のデスクトップに戻ってしまう。フルスクリーンにしたアプリのスペースは、あくまでそのアプリのみが使うのだ。

この挙動で困るのは、ファインダーからファイルをアプリの画面に落としたい時である。

WordPress の「メディア」に jpg を落とす

ずばり safari を最大化(フルスクリーン化)して WordPress で記事を作成する際にである。「メディア」の画面でファイルをドロップする場合、どうするか、という話なのだ。
 WordPress のメディア新規追加では、画像ファイルをウィンドウにドロップすることでアップロードできる

無論、「ファイルを選択」というボタンもある。選択ダイアログからアップロードする画像を選んでもいいんだけど、やっぱりドラドロでさくっとアップロードをすませたい。

似たようなアプリはいくつかあるみたいなんだけど、筆者はこのジレンマを解決するために「TakeMePop」を利用させていただいている。

TakeMePop

🔗 Releases · hetima/TakeMePop · GitHub

TakeMePop はファインダーのツールバーへ登録して使うことを想定した、つつましくも有能なアプリである。現在の最新 OS Catalina でも動作する。

ダウンロードして解凍したアプリ本体を「アプリケーション」フォルダに入れたら、右クリックメニューの「開く」で起動させる。Catalina からは特にセキュリティがうるさくなって、一回の操作では開けない。
 二回くらい右クリックの「開く」を繰り返すとダイアログに「開く」ボタンが出てくる。

ツールバーへの登録は、cmd キーを押しながらアプリ本体をドラッグする。

インストールはこれで完了だ。

使い方

ファインダーで、ファイルを選択した状態で、TakeMePop のアイコンをクリックする。
 ポップアップウィンドウがあらわれるはずだ。
 あるいはファイルをツールバーのアイコンにドロップしてもいい。

このポップアップは、いうならファイルの仮置き場だ。

このポップアップは、どのデスクトップに移動しようとついてくる。
 どのような局面であっても最前に居座る。
 以下のように動作する。

WordPress のメディア新規追加なんか余裕でおこなえる。

ファイルをアイコンに投じるだけでなく、ポップアップ自体にもファイルやフォルダを次々とドロップできる。とりあえず使いそうなファイル、フォルダをぼんぼん放りこめるわけだ。登録するだけなら、元ファイルになんら影響をあたえない。
 ポップアップの項目をドラッグし、移動したい箇所にドロップすると、その項目が移動する。
 alt キーを押しながらドラッグ&ドロップするとコピーとなる。

ポップアップは何枚も出せる。TakeMePop のアイコンをクリックするたびに生成される。左上の × をクリックし、すべてのウィンドウを閉じると TakeMePop は終了となる。登録したアイテムが残っている状態で終了しても、なんら元ファイルに影響はない。

使いこめる

デスクトップにウィンドウがとっ散らかっている時にファイルを整理しなくてはならない、という場合などは、このポップアップが役に立つ。
 この TakeMePop のポップアップを常駐して、目立たない場所に置き、いろんなところに散らばったファイルをひとつに集めることもできる。

繰り返し、何度となく使うファイルがある場合は、TakeMePop のポップアップに登録してデスクトップの隅に置いておいたほうがいい、というケースがある。ターミナルのウィンドウに同じファイルを繰り返し投下する場合などだ。
 ポップアップの右下をドラッグすると、ポップアップの大きさを変えられる。

不必要になったファイルをポップアップから消す場合は、右クリックで簡単にできる。右クリックメニュー「Remove Selection from list」でリストから削除できる。しつこいようだが、当然、元ファイルにはなんの影響もない。
 また便利な機能のひとつに、項目がフォルダなら、右クリックの「Swicth to Folder Contents」で中身にアクセスできる。

なにより気に入っているのは、このアプリがきちんと動作するところだ。よく出来ていると思う。