文芸創作でよく使うサイト、三選
あまり新鮮味がないかもしれないけど、筆者が小説を書くときよく使うサイト三選。
weblio 類語辞典
小説を書くにあたって、類語辞典は強力な武器になる。
ふつうの紙の類語辞典なら、無理をしてでも黄色い表紙の、角川のシソーラスを買うべきだと思う。もう本当、凄いですから。この角川の類語辞典はアプリ版があるらしいのだが、残念なことに iOS 用なのである。
iPhone で類語なんか調べてどうするんだろう、と思うのだが、まぁ使い道があるのだろう。
macOS 用の類語辞典もなくはない。
しかしその類語辞典はけっこう厳しい。いろいろいいたいことがあるが、たとえば、辞書を引いて出てきた言葉をまともにコピーできないのだ。「おまえが作った言葉ってわけでもねぇだろ」といいたくなってしまう。著作物を守る努力について理解したい気持ちがないわけでもないのだ。それでも、高い金を出して購入するには考えさせられる出来だと思う。
かつて、Leopard のころまで macOS の辞書.app に類語辞典が入っていた。
これもいつの間にか収録されなくなってしまった。
そんなところに weblio の類語辞典である。
無料で使える、誰でもアクセスできるインターネット上の類語辞典だ。
これは強い。紙の辞書は角川のやつを買うとして、PC、Mac で使うなら weblio の類語辞典で必要十分ではないかという気がする。
欧羅巴人名録
🔗 欧羅巴人名録
筆者は中世ヨーロッパ風ファンタジーをよく書くので。
これは万人の文芸創作野郎にすすめられるものではないものの、ファンタジーで名前を考える時にすっごく役に立つ、素晴らしいデータベースなんである。
英米、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、スウェーデン、フィンランド、ロシア、チェコ、オランダの代表的な男性名、女性名、そして姓を閲覧できる。
「適当に命名」というランダムに名前を決めてくれるサービスも完備している。
キャラクターの名前は、ファンタジー小説において、執筆を停止させる一番の原因ではなかろうか。かっこいい名前をつけたいのである。覚えてもらえる名前をつけてあげたいのである。書いていて、気分が上がる、いい名前をつけたいのだ。
そんなところに欧羅巴人名録である。
チェコの名前などで格好いいのを、ひと文字変えたり、読んだ時の音をよさを優先して変えたりして使うと、いい感じになるのだ。
PRUV
日本語の間違いを見つけてくれるサービスである。校正してくれるサービスは意外にたくさんある。
🔗 【WEBライター向け】文章チェックに使える校正・校閲が楽になるWEBサービス・ソフトまとめ|KACOO カコー
これらのツールは精度に限りがあるものの、かなり役に立つ。
筆者は PRUV を最近使いはじめたが、それまでは Enno を利用させてもらっていた。
Enno のほうは、PRUV とくらべると若干、緩い。校正は厳しいほうがいいので、緩くちゃ駄目なのだが、それでもかなり、日本語の実態に即していたと思う。
PRUV は、「?」の後ろに入れたスペースに反応する。それが、ちょっとうるさい。
とはいえ、「そうだったのか」と教えられるのは PRUV の方が多い。
PRUV や Enno がいいのは、「使うのにふさわしくない言葉」みたいなのをチェックしないところだ。PRUV はオプションで不快語、差別語を抽出することができるが、デフォルトではオフになっている。
不適切な言葉をチェックすべきシチュエーションはもちろんある。不要とは思わない。
しかし小説の場合は邪魔だ。言葉狩りにすら思えてくる。
どうであれ、Mac では日本語校正してくれるアプリがあまりないので、ありがたい。